発達障害について

発達障害がある人は、コミュニケーションや対人関係を作るのが苦手で、その行動や態度は「自分勝手な人」とか「空気が読めない人」「困った人」と誤解され、敬遠されることも少なくありません。
また、普通の人ができるようなことでも、その特性から上手くできないことが多く、「怠けている」とか「やる気がない」と誤解されることがあります。それが、親の躾や教育の問題ではなく、脳機能の障害によるものだと理解すれば、周囲の人の接し方も変わってくるのではないでしょうか。

発達障害は、その特性により次のように分類しています。

発達障害分類

自閉症

対人関係・社会性の難しさ、ことばやコミュニケーションの発達の遅れ、特定のものへのこだわりの強さなどの特徴を持つ障害です。高機能自閉症とかと自閉症スペクトラムと呼ばれることもあります。

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は自閉症と同じような特徴があるため、広い意味での「自閉症」に含まれることがあります。自閉症のように、幼児期に言葉の発達の遅れがないため、障害があることが分かりにくいのですが、成長とともに不器用さがはっきりすることが特徴です。 広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群)の人は、

  • 含みのある言葉や冗談を言われてもわからず言葉通りに受けとってしまう。
  • その場で言ってはいけないことを配慮せずに言ってしまう。
  • 「~博士」と言われるほど、ある特定の物に対して大変詳しいが、興味のないことには見向きもしない傾向があります。

注意欠陥多動性障害(AD/HD Attention Deficit/Hyperactivity Disorder)

気が散りやすく忘れっぽい(不注意)、落ち着きがなくじっとしていられない(多動)、自分の気持ちをコントロールしにくい(衝動性)などが特徴で基本的に知的な遅れはありません。

  • 忘れ物が多い。
  • 見直しができずケアレスミスをする。
  • 指示に従って最後までやり遂げることが難しい。
  • 授業中でも席を立って歩きまわったり、教室を出て行ってしまう。
  • 言いたいことがあると、我慢できずにおしゃべりがとまらない。

学習障害(LD Learning Disorders)

知的には標準かそれ以上なで遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する、などの基本的な学習能力のうち、一つか二つ以上の能力を習得することが困難な状態をいいます。

  • 聞いたことは理解できるが、同じことを読んで理解することが難しい。
  • 口頭でなら正しく答えられるのに、書いて答えることが難しい。
  • 個別に言われれば理解できるが、集団の中では理解が難しい。

*ディスレクシア(Dyslexia)は、学習障害の一種で、通常、会話(話し言葉の理解や表現)は普通にでき、知的にも標準域にありながら、文字情報の処理(読み書き)がうまくできず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害です。失読症、難読症、識字障害、(特異的)読字障害、読み書き障害、などと訳されます。

トゥレット症候群(TS:Tourette's Syndrome)

多種類の運動チック(突然に起こる素早い運動の繰り返し)と一つ以上の音声チック(運動チックと同様の特徴を持つ発声)が1年以上にわたって続く重症なチック障害で、このような運動や発声を、本人はそうするつもりがないのに行ってしまうのが特徴です。

吃音(Stuttering)

一般に「どもる」と言われる話し方で、音の繰り返し、ひき伸ばし、言葉を出せずに間があいてしまうなどの障害です。幼児・児童期に出始めるタイプ(発達性吃音)がほとんどで、大半は自然に症状が消失したり軽くなったりします。中には青年・成人期まで持続したり、青年期から目立つようになる人や自分の名前が言えなかったり、電話で話せなくて悩む人もいます。

精神遅滞(知的発達障害)

年齢相応の知的能力がなく、社会的自立の上で支援が必要とされるもので、原因が特定できないものも多いがダウン症など染色体異常によるものもあります。ただし、学習障害(LD)は含まれません。

発達障害がある場合、早めに障害に気づき、適切な療育につなぐことで、社会に適応する能力を身につけ、さまざまな能力を伸ばしていくことができます。 これらの症状を抱えるお子さんたちの中には、眼球運動などの視機能や手と足の協調運動などの問題を一緒に抱えているケースが多い事もあり、ビジョントレーニングを行うことによって改善される可能性があります。